セールスコピーライティング普及協会

2)セールスコピーの書き方 危険!その限定オファーは甘美な毒リンゴかも?

2)セールスコピーの書き方

セールスコピーライティング普及協会認定ライターの大木です。

突然ですが、知り合いが詐欺に遭遇しました。

「もしもし母さんオレだけど…」
「ちょっと事故したので示談金を…」
「ビックビジネスのチャンスが…」

という古典的な詐欺と同様、SNSを利用した文字でのコミュニケーションの古典的詐欺です。

しかし、そこで見た詐欺師の手口は、まさにコピーライティングの手法を悪用した巧みな技術!

残念ながら、これは騙される人もいるんだろうなと思わせてしまうものでした。

その労力を正しく使えばさぞ優秀なコピーライターになれるだろうに…と思う残念な気持ちはつきませんが、今日はその詐欺師が利用した印象的だったコピーライティングの技術をひとつご紹介します。

もちろんこの記事をご覧のあなたはコピーライティングを悪用などしないと信じております。

悪の手口をご紹介することによって、その悪に騙されず、善良なコピーライティングに活用していただければ嬉しいです。

詐欺師の手口

詐欺師の手口はSNSを利用し、信用させ、限定オファーを出すという至極シンプルなものです。

そもそもSNSに警戒心があったり、知り合いのみとの交流を続けるポリシーがあれば引っかかることはありませんが、「友達の友達」であったり、「仕事関係者の可能性」がある場合はいきなりブロックもできない人もいらっしゃるでしょう。

何度かの交流のメッセージで信頼関係が築かれたようです。

SNS詐欺と聞くと、短期間で金銭を要求してくると思っていましたが、調べてみると長くて1年など長期間信頼関係の熟成をする場合もあるようです。

確かに昔からある結婚詐欺や振り込み詐欺なども大掛かりな人物展開や時間を掛けることが多く、SNSだからクイックに騙されなければすぐに撤退してくれるということはなさそうです。

そして信頼関係を構築した後は限定オファーです。

絶妙なタイミングで放った詐欺師の限定オファーは、知人が周りの言葉を全く信用することなく、信じ込んでいった理由のひとつです。

限定オファーとは

セールスコピーライティングでいう限定オファーとは、大きく分類すると下記の4つに分けられます。

数量の限定

「〇〇個限定」「先着〇〇名様限定」といった数の限定

期間の限定

「7日間限定」「お正月セール」といった期間の限定

特典の限定

「今なら〇〇貰えます」「購入者限定特典」といった特典の限定

属性の限定

「今月誕生日のあなただけ」「会員限定」といった属性による限定

 

これらは商品を”いつ買ってもいい”ではなく、”今買わなくてはいけない”にステージアップさせる強いオファーです。顧客が買い淀みをしているときに効果を発揮します。

そして詐欺師も同じです。

この人を信用していいのかどうか迷いがあったとしても、これらの限定オファーを小出しにすることで、今信じないといけない空気を醸成したのです。

限定オファーが生み出す心理的効果

では、信じなくてはならない空気とは何なのでしょうか。

限定オファーが作り出した心理的効果についてはおおよそ下記の3つで説明できます。

ここからは、3つの心理的効果について詳しく説明していきましょう。

スノップ効果

スノップ効果とは、他の多くの人が所有しているものであればあるほど、希少価値がなくなっていくと感じる効果のことです。

裏を返せば、他の多くの人が知らない情報を自分だけが知っているという希少価値にこそ価値があると感じます。

モノゴトの判断基準が正誤や賛否などではなく「希少価値」に集約されてしまう効果を生み出してしまうことがあります。

希少性の原理 

希少性の原理とは、どこでも誰でも入手できるものよりも、数が少なく手に入りにくいものこそ価値が高いと思い込んでしまう原理のことです。

どんなに並んでも手に入らなかった限定グッズが、オークションサイトなどで高値で取引されるのも希少性の原理です。流行モノなどの場合は、その後量産されることにより高値で取引された熱狂が嘘のように引いていきます。

スノップ効果同様、モノゴトの判断基準が正誤や賛否などではなく「希少価値」に集約されてしまうのです。

承認欲求

限定や希少価値を求める人の多くが深層心理で求めているものが「承認されたい」という欲です。

マズローの欲求段階説の段階の一つでもある承認欲求は人間の欲求の中でも高次に求められています。

限定オファーによって手に入ったものや事柄は「私だけが手にすることを認められた」「価値あるものを持っている私に価値がある」という欲求を満たします。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』自己実現理論

街に溢れる限定オファー

限定オファーは今や街に溢れすぎるほど溢れているコピーライティングの古典的な手法の一つです。

先ほどスーパーに買い物にいっただけでも、たくさんの表示を見かけました。

”展示品限り”
”1,000円お買い上げの方のみ卵100円”
”期間限定10%増量中”

しかし、限定オファーは受ける方も騙されないようにしなくてはなりませんが、オファーを出す方も何気なく使うと危険な罠になりかねません。

限定オファーの多様は法律違反の場合も!

街に溢れる広告のほとんどが正しい限定オファーだと信じておりますが、あまりにも溢れているため一部気になるものもあります。

例えば、「通常10,000円の施術が限定価格5,000円!クリスマスキャンペーン12月25日まで」としていたエステティックサロンがあったとします。

クリスマスが終わったその翌日からは「年末年始特別キャンペーン1月15日まで」そしてお正月が終わった翌日からは「2月14日までのバレンタインキャンペーン」と永遠に続く季節キャンペーンをし続けたのです。

改めて考えると、これと似たいつも閉店セールをしている衣料品店など「限定とつくけれど限定ではない」キャンペーンがよくあると思いませんか?

実はこれ、笑い話ではすみません。

商品の広告や宣伝には景品表示法と言われる法律が適用されます。

景品表示法とは
景品表示法は、正式には、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)といいます。
消費者なら、誰もがより良い商品やサービスを求めます。ところが、実際より良く見せかける表示が行われたり、過大な景品付き販売が行われると、それらにつられて消費者が実際には質の良くない商品やサービスを買ってしまい不利益を被るおそれがあります。
景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者のみなさんがより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります。

出典:消費者庁ホームページより

これらの「限定とつくけれど限定ではない」キャンペーンは、有利誤認という相手に有利と誤認識させる限定手法として、違法になる可能性があります。

限定オファーは即実行しやすく、即顧客にも受け入れられやすい企画になります。

だからこそ、慣れてしまい限定かどうかわからなくても「限定に見えればいい」と思い込んだオファーを出しやすくなります。

限定オファーを出そうと考えている方にはぜひ注意していただきたいです。

もちろん初回限定キャンペーンで初回のお客様のみ特別価格だったり、誤認識ではない限定オファーは問題ありません。

限定オファーは甘美な毒リンゴ

今回は詐欺の手法から強引に限定オファーについて解説しました。

セールスコピーを書くうえで、ターゲットの利益に直結しやすく強い引きになる限定オファーは甘美な誘惑そのものであり、できるだけクライアントから引き出したいオファーです。

そして限定オファーが強ければ強いほど、広告の効果が出るのも事実です。

だからこそ、一度「限定オファー」で成功すると、何度もそれを使い回し、気がつけば甘い甘いリンゴの虜になるでしょう。

しかし、甘い甘いリンゴは甘美な毒リンゴかもしれません。

詐欺師には倫理観も法令遵守の概念もないので、限定オファーをストレートに使ったコピーライティングで人を欺きます。

正しくコピーライティングを使うものとしては、限定オファーの効果を知り、恐ろしさを踏まえたうえで、ターゲットにとって、クライアントにとって正しく健全な広告づくりをすることを肝に銘じなければなりません。


この記事を書いた人

セールスコピーライター大木 梨香

日々社内で発生するライティングにマルチに対応。コンテンツ執筆、求人広告、セミナー集客、パンフレット作成、SNS投稿、プレスリリース、営業提案書などあらゆるライティングに対応。クライアント企業を知り尽くしているからこそ、スピード感を持った発信ができると好評。

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