セールスコピーライティング普及協会

4)セールス 【返報性の法則とは?】初対面でも最速で良好な人間関係を構築

4)セールス

こんにちは。
セールスコピーライティング普及協会
認定ライターの中岡です。

先日お届けしたコラムでは、セールスに5つの心理的要素を組み込むことで、成約率が爆発的に上がるとお伝えしました。

【成約率の高いセールスに必ず反映されている5つの心理的要素】
https://scwa.jp/sales/seminorsales-five-psychological-element/

紹介した心理的要素は「返報性」「一貫性」「希少性」「権威性」「社会的証明」。

この5つの中でも汎用性が高く、習慣化されており、身近に使われている心理的要素「返報性の法則(変法性の原理)」。

バレンタインデーに対するホワイトデーも返報性を使ったイベントですし、スーパーでの試食もこの返報性の心理が用いられています。

今回は心理的要素の中でも、接客からセミナーセールス、広告媒体まで幅広く使える返報性について、詳しく解説いたします。

返報性の法則とは

先ほど紹介したコラムでも説明しておりますが、返報性は「相手からの言動に対して、ついお返しをしたくなる」という行動心理。

年齢・性別に関係なく、「貰ったら何かお返しをする」という義務感を利用した、セールスにおいて汎用性が高い心理学。

接客からランディングページなどの様々なところで使われる返報性は、大きく3種類の使い方があります。

本項ではセールスでよく使われる3種類の返報性について、詳しくお伝えします。

①好意の返報性

好意の返報性は、相手から受けた好意を好意で返したくなる心理です。

ビジネスでは突然高額品を売り込んで、お客様に買っていただけることはほぼありません。

お客様からの相談に対して親身になって話を聞いたり、有料級な特別情報を提供するなど行い、とにかく接し続けて関係性を高めることで成約に繋がります。

そのため、この好意の返報性は人間関係が重要となってきます。

たとえば恋愛に置き換えると、異性に好きな気持ちを伝えると「ひょっとして気があるのかな?」と勘違いして「好きかも」と思ってくれることがあります。

これも返報性に該当しますが、突然好きと言われたところで、人間関係が全くない方だと、よほど身なりや性格が整ってない限り、その勘違いも生まれないということです。

初対面で全く知らない方にはよほどのオファーを準備しない限り、相手から意識されにくく、好意の返報性が通用しにくくなるので要注意です。

好意の返報性が使われている有名な例は、スーパーマーケットでの試食。

味を知ってもらう目的もありますが、試食させることで「買わないと申し訳ない」と感じさせることで購入に促すためにも、好意の返報性が使われています。

整体や接骨院、エステなどで初回30分無料といったサービスを提供するお店があるかと思いますが、こちらも好意の返報性です。

②譲歩の返報性

譲歩の返報性は、相手が譲歩してくれればしてくれるほど、自分も譲歩してあげたくなる心理。

分かりやすい例だと、お笑い芸人ダチョウ倶楽部の「どうぞ、どうぞ」ネタ。

熱湯風呂に入るのを拒む人がいて、残りの人が「じゃあ俺がやる!」と手を挙げ、最初に拒んだ人が「じゃあ俺も!」と手を挙げると、「どうぞ、どうぞ」という流れのネタです。

また、この譲歩の返報性はドア・イン・ザ・フェイスとも言われてます。

これは大きな要望から始めて、最終的に小さな要望を通しやすくする、という営業にも使われているテクニックです。

提案された側が要望を断ることで感じる罪悪感を利用し、小さい要望なら受けてみよう!…という心理を使う訳です。

良く使われる例としては、松竹梅の3種類の商品を準備して、本命は梅だけど、最も高価な松の商品から提案するもの。

高価な物から薦めて断られた際に後ろめたさを相手に感じさせることで、徐々に提案した商品を受け入れてもらいやすくなります。

③自己開示の返報性

自己開示の返報性は、自分の情報を開示することで、相手も自身の情報を開示してしまう心理。

話し相手が自己開示してくれたから、その代わりに自分も自己開示しないといけないという気持ちを利用したものです。

初対面の場合、相手から質問攻めに遭うとなかなかいい気分にはなれませんが、相手がオープンな態度で接してくれるとどうでしょう?

ほとんどの方は、後者の場合だと心を開いて気持ち良く話せるようになるかと思います。

このように自己開示の返報性は特に初対面で人間関係を構築する際に効果的であり、ギクシャクした関係、腹を割って話せない関係を崩す際に使われます。

自己開示の返報性を活かすなら、とにかく積極的に自己開示することが重要で、自分の人間性や性格を理解してもらえるほど、相手から信頼されやすくなります。

カウンセラーなどはまず相手から話を聞く前に、自身の年齢や家族構成などのパーソナル情報、過去に失敗した経験を最初に話します。

まずは本当の自分をさらけ出すことで、相手の心の壁を壊し、徐々に自己開示したくなるよう人間関係を構築していきます。

返報性を使う上での注意点

前項ではセールスで活用される、3つの返報性をお伝えしました。

これらの返報性を販促物やトークスクリプトに織り込むことで、集客力や成約率を高め、売上UPに利用されています。

しかし、この返報性も多用したり、使い方を誤ってしまうと逆効果を生んでしまう可能性があります。

そこで本項では返報性を使う上での注意点をお伝えします。

売り込みを感じさせない

たとえば返報性を利用して、無料の体験サービスを提供したとしましょう。

このサービスを受ける側からするとその途中で、セールスされたり、売りたいという思いが見え見えになると、ついそちらが気になってしまいます。

せっかく無料で良いサービスを受けてもらっても、途中で売り込みされると、返報性が成立しなくなる可能性が高まります。

そのため、相手が購入してくれることに対して、期待を持ちすぎないことが重要です。

あまりにも売り込みを感じさせた場合、最悪「売り込みされた!」など悪い口コミに発展する可能性もあります。

商品やサービスを買ってもらいたい気持ちは分かりますが、返報性を利用するなら、あくまでも関係構築のひとつとして取り組むことが大事です。

同じ内容を繰り返さない

返報性は「相手から何かされたら、お返ししなきゃ」という心理を使ったもの。

ただ、相手への行動が多すぎてしまうと、返ってストレスに繋がることもあります。

相手に負担を重ねてしまうことによって、「こんなに**されてもいいのかな…」と考えさせてしまうのです。

何度も繰り返すと、受けた側はお返しするよりも、義務感や不安感を感じ、受け取りたくないと思わせてしまいます。

喜んでもらえる!…と良かれと思っても、度が過ぎると逆効果となる認識を持っておきましょう。

そのため、どうしても売り込みたいと思っても、実行に移すタイミングとしては最後がベスト。

「こちらは無料体験サービスを受けた方だけなのですが…」といった、特別感を与える言葉を添えると良いでしょう。

負担と感じさせない

相手のためとはいえ、お届けする商品やサービスの内容が重すぎと、逆効果に感じられることがあります。

前項でお伝えしたように、人は何度も相手の行動を断ることで心理的負担が貯まり、相手との接触を避けるようになってしまいます。

そして、この負担は回数だけでなく、贈り物の内容も重要であり、高価な物やサービスになればなるほど、相手に与える負担が高まります。

お返しさせたくなる心理を使う返報性において、相手への贈り物やプレゼント、無料サービスの選定は重要なところです。

相手のことを考えて、適度に、そして緩急をつけた贈り物を準備しておく必要があります。

返報性を活かして売上を爆増させたい方

今回はセールスに活用されている、返報性の法則に関する話をお伝えしました。

・返報性の法則とは
・3つの返報性とは
・返報性を使う上での注意点とは

この返報性は、有名なビジネス書「影響力の武器(著者:社会心理学者 チャルディーニ博士)」でも紹介された、有名な人間心理学のひとつです。

マーケティングなどのビジネスに限らず、恋愛などのコミュニケーションにも応用されている汎用性の高い心理学。

この返報性を利用するだけで、販売したい商品やサービスの成約率、販促物の反応率を圧倒的に上げることも可能です。

あなたが展開しているビジネスにも、お伝えした返報性を組み込み、事業に活かしていただければ幸いです。

 

P.S.

現在、開催している「ZOOM説明会マスター講座」の体験会&説明会では、30万円以上の高額商品でも成約率70%以上を叩き出せる秘訣を公開しています。

今回お伝えした返報性はこちらの本講座で、更に深くお伝えしておりますので、売上や成約率を爆発的に高めたい方はご参加ください。

https://scwa.jp/seminarsales/seminar/furuyama/04/

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

 


この記事を書いた人

集まる!売れる!を実現する店舗専門集客士中岡 英也

1982年、広島市生まれ。 大学で情報工学科を専攻し、大手IT企業で10年間システムエンジニアとして勤務。 その後、実家の貴金属小売店に入社。ITスキルを駆使しSNSを活用した集客に取り組む中で、文章だけで人を動かす難しさを痛感。日本一のコピーライターに師事し、行動心理学やマーケティング理論を駆使した文章術を習得。その結果、高額品・嗜好品であっても、頭を下げずにお客様が来店する店舗集客術を確立する。 自社ブログでは1400件以上にわたり資産用の金(ゴールド)に関する記事を更新し、ブログ経由で3000万円の成約を獲得。 現在は、店舗専門集客士として、集客や売上に悩む店舗経営者をサポートするべく、広告の執筆や講演会など活動の幅を広げている。

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