セールスコピーライティング普及協会

2)セールスコピーの書き方 新聞広告で反応率を圧倒的に上げる3つのポイント

キャッチコピー, 2)セールスコピーの書き方

こんにちは。
セールスコピーライティング普及協会
認定ライターの中岡です。

先日、クライアントから新聞広告に関する相談をお受けしました。

値段が安かったのもあり何ヶ月か継続して新聞に広告を出しているものの、問い合わせなどの反応が全くなくて困ってます。
掲載場所は新聞の中でも目立つ箇所ではあるのですが、いかんせんその枠は小さくて…
ただ広告内容に問題がある気もするので、チェックしていただけませんか?

…というご相談でした。

新聞自体は大きな紙面であり発行部数が多く、「新聞広告を出せば、何かしら反応は取れる!」と思われがちです。
しかし、文字情報が多い新聞は広告枠が小さいと、それだけ見つかりにくくなります。

値段以上の成果を出すことも可能な媒体ですが、きちんと新聞広告の特徴を捉え、セールスコピーライティングの技術を駆使しない限り、満足いく成果を出すことはできません。

今回ご相談いただいた方は当初3か月音沙汰無しだったのですが、相談後の新聞広告では3か月で17件のお問い合わせという成果となりました。

そこで今回は新聞広告で反応率を上げるためにすべきポイントについて、実話を元にお伝えします。

新聞広告って反応あるの?

まずは今回ご相談を受けた新聞広告に関する特徴をお伝えします。

この新聞広告は主に5つのメリットが備わっている販促物であり、発行部数は落ちているものの大手から中小企業まで幅広く使われています。

メリット①信頼性の高さ

多岐にわたるジャンルの情報が掲載されている新聞は公としての印象が付きやすい媒体であるため、商品やサービスあるいは企業そのものの信頼性が高く思われやすい。

メリット②読まれる絶対数が多い

日本の全世帯の約7割が新聞を取っており、チラシはすぐに破棄される可能性があるものの、新聞は多くの人の目に入る情報媒体。個人だけでなく法人でも読まれるため、単純に読者が多く、目にとまる量が他の販促物に比べて多い特徴があります。全国紙であれば、その分、発行数も増えるため、絶対的な読者の量も多くなります。

メリット③中高年や高所得者向き

新聞広告に健康商材の案件が多いようにアナログ媒体である新聞は、特に60代以上の中高齢者に支持されています。また統計では年収が上がるほど新聞の購読者も多いという結果もあり、広告を出す際のターゲットがほぼ決まっています。

メリット④発行タイミングを狙える

新聞は基本的に毎日発行され、時期的にも時間帯的にも望みにあったタイミングでの広告を出すことができます。そのため、商品やサービスに合わせて広告を打ち出しやすくなります。

メリット⑤地域指定が可能

各都道府県には地域密着型の新聞が発行されているため、広告を出したい地域が定まっているならピンポイントで広告を出すことができます。

 

ただし、メリットがある反面で以下のようなデメリットもあります。

 

デメリット①若年層に不向き

スマホやパソコンの普及により若年層の新聞離れは年々進行しております。最近では電子版新聞の読者も増えていますが、中高年齢層に比べて読者が少ないのは明らかな事実。もし、若年層向けのサービスの広告を打ち出すならば、一筋縄ではいきません。

デメリット②効果の分析が難しい

インターネットを用いた広告の場合はお問い合わせや電話へ繋がるまでの動線を解析ソフトなどを通じて、分析することが可能です。しかし、新聞広告の場合は配布数は分かるものの、広告自体を見たかどうかなど細かな分析が困難です。

 

このようなメリットとデメリットを持つ新聞は広告を打ち出す際に「商品の特性やターゲットが新聞広告の特徴にマッチしているか?」「新聞広告の特徴に合わせてライティングできているか?」という点が肝になります。

 

なぜ反応率がイマイチだったのか?

今回ご相談いただいたクライアントが提供している商品はとある健康器具でした。

私も聞いたことがある商品だったので、知名度はある程度あったにも関わらず、なぜ新聞広告で全く成果がでなかったのでしょうか?

それは反応率の高い販促物を制作する上で、必須事項とも言われる以下の重点ポイントが抜けていたためでした。

ターゲットにマッチしてないメッセージ

この度の健康器具は対象年齢が若年から高齢の方まで幅広くお使いできる商品でした。しかし、当初の広告内容では新聞広告の特徴と違い、メッセージが若年層向けの内容となっておりました。

中高齢者の読者が多い新聞広告であるのに、そもそもの読者の絶対数が少ないターゲットに向けたメッセージとなっていたのです。

ベネフィットで書かれていない

読者に読まれる記事とするには、ベネフィットという『お客さんが得ることができる未来』のメッセージを織り込む必要があります。

世の中には、このベネフィットが意識されてない商品特徴や説明ばかりの販促物が多く、そういった広告は読者に読まれず、すぐさまゴミ箱へ捨てられる運命にあります。

ご相談いただいたときの広告もまさにベネフィットが一切なく、商品写真や説明文のみで終わっていました。

 

3点を意識して劇的に反応アップ!

前々項で新聞広告の特徴をお伝えしたように、販促物を出すにはまずその販促物の特徴を捉えた上でライティングする必要があります。

この度の新聞広告は中高齢者にヒットしやすいという特徴があったのですが、広告内容は違うターゲット向けのメッセージという致命的な内容となっていました。

また、キャッチコピーもベネフィットが書かれておらず、特徴や説明文しかなかったので、典型的な反応の出ないライティングだったのです。

そのため、この度は「中高齢者の読者が多い」「ベネフィットライティング」を意識して広告内容を改善することとなりました。

では今回の新聞広告でどういった改善を行ったのか3つのポイントに分けてお伝えします。

 

改善点①相手目線のキャッチコピーに修正

読者がチラシやHPなどを見て、商品やサービスを選定する際、値段やデザインなど特徴を意識しますが、その前にまずは将来手に入る願望や解決できる悩みのイメージから入ります。

つまり、この商品で私が満たしたいことが実現できるのか?
…ということです。

そのため、まずは相手目線のメッセージを実現するために主語を読者に置き換えたメッセージに差し替えました。

こういった相手目線のメッセージをYouメッセージと言います。
詳しくは以前のコラムをご覧ください。

https://scwa.jp/sales/sales-success-subject/

改善点②イメージコピーをセールスコピーに修正

キャッチコピーには大きく2種類が存在します。
それは企業や商品のイメージを植え付けるイメージコピー、そしてイメージだけでなく読者に行動を促すセールスコピー。

大きな枠で何度も広告を出し、読者に記憶させるイメージコピーは大手の戦略ですが、セールスコピーというのは心理学を用いて読者を行動させるキャッチコピー。

ではセールスコピーを作るにはどうすればよいのか?

一流のコピーライターは言葉選びではなく、達成したい課題や目的を浮き出し、そこから読み手の気持ちになり、リサーチに時間を掛けた上でキャッチコピーを作ります。

そのため、ターゲットの設定・ターゲットの悩みや欲求のリサーチ・商品・サービスの特徴の深堀など、言葉の選定ではなく仕込みが重要となってきます。

今回は新聞広告と相性の良い中高齢者向けの言葉選びを行い、なおかつ商品が実現できる課題や目的を組み込むことで、訴求力の高いメッセージに差し替えました。

セールスコピーに関する詳しい作り方などを以下にまとめておりますので、詳細はこちらのページをご覧ください。

https://scwa.jp/writing/howto-make-chatchcopy/

改善点③オファーメッセージの追加

上記2点の修正でも効果は見込めましたが、更に反応率を高めたい場合に重要となってくるのが「オファー(特典)」の存在。

読者はお得感を感じないと第一歩を中々踏み出すことができません。
購入しよう!来店しよう!というハードルをグッと下げるためにも、お得感を感じさせるオファーを入れることで、読者はしっかり読み込んでくれます。

また、オファーを入れたにも関わらずその先でご成約に繋がらなかったとしても、いただいた連絡先を元に今後の見込み客リストとして活用することも可能です。

今回つけたオファーは販売商品に関連するオマケを付け、お得感を感じさせる内容にしました。

なお、オファー例としては以下のようなサービスがあります。
あなたの商品やサービスにあった内容を広告に組み込むことで反応率アップに期待できますので、参考にしてください。

<オファー例>
割引クーポン、来店粗品進呈、ドリンクサービス、駐車代サービス、無料ランクアップ、非売品プレゼント、先着限定イベント・特典など

 

同業他社と反応率に差を出すために…

今回は実際にいただいた新聞広告の反応を改善させた実話を元に販促物の効果を高めるポイントをお伝えしました。

お伝えした販促物は新聞広告ではありますが、他の媒体(HP、LP、チラシ、名刺など)でもお役に立てる情報となっております。

どのような業種・業態の場合でも、反応率が高い販促物には、上記のポイントが必ず押さえられています。
同じような製品・サービスを売っている業者同士でも、広告チラシの作り方を少し意識するだけで、反応率に大きな差が出てきます。

もし、あなたの会社が発行している販促物の反応が悪いようでしたら、本日お伝えした内容ができているか見直していただき、役立つことができれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 


この記事を書いた人

集まる!売れる!を実現する店舗専門集客士中岡 英也

1982年、広島市生まれ。 大学で情報工学科を専攻し、大手IT企業で10年間システムエンジニアとして勤務。 その後、実家の貴金属小売店に入社。ITスキルを駆使しSNSを活用した集客に取り組む中で、文章だけで人を動かす難しさを痛感。日本一のコピーライターに師事し、行動心理学やマーケティング理論を駆使した文章術を習得。その結果、高額品・嗜好品であっても、頭を下げずにお客様が来店する店舗集客術を確立する。 自社ブログでは1400件以上にわたり資産用の金(ゴールド)に関する記事を更新し、ブログ経由で3000万円の成約を獲得。 現在は、店舗専門集客士として、集客や売上に悩む店舗経営者をサポートするべく、広告の執筆や講演会など活動の幅を広げている。

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